Pure soul

GLAYの4枚目のアルバム『pure soul』

1998年7月29日にリリースされた『pure soul』（ピュア・ソウル）は、日本のロックバンドGLAYによる4作目のオリジナルアルバムです。本作は、GLAYが音楽シーンでの新たなステージに挑戦する姿を示しており、その制作過程はバンドメンバーや関係者にとっても印象深いものでした。

制作の背景

『pure soul』の制作は1997年にスタートしました。前年にリリースされたベストアルバム『REVIEW-BEST OF GLAY』が490万枚近い売上を記録したことで、バンドメンバーには次作に対するプレッシャーが大きくのしかかっていました。特にボーカルのTERUは、「次は本当に凄い作品を作らなければならない」と感じ、強い期待と焦りを抱えていました。一方で、他のメンバーはデモ音源を集め始めた段階で、良いアルバムになる予感を抱いていたといいます。

レコーディングの雰囲気

実際のレコーディングは、楽しい雰囲気の中で進められました。HISASHIは、「音の変化や重要性を感じつつも、レコーディングへの欲求が高まっていた」と話し、リハーサルもライブのような熱気に包まれていたと振り返ります。TERUも他のメンバーの楽しそうな姿に助けられたと語り、本作は「『REVIEW』あってこそ出来たアルバム」と評価しています。

アルバムの特徴

『pure soul』は、GLAYのオリジナルアルバムの中でも特にポップで聴きやすい作品に仕上がっています。TERUは、「誰かに聴かせたときに『すごくいいね』の一言が欲しい」と語り、各メンバーの個性も強く感じられるアルバムだとしています。また、当時20代中盤の自分たちの内面や周囲の状況が反映されており、音楽だけでなく、彼ら自身の成長も感じられる内容となっています。

音楽的な成果

本作は242.7万枚の売上を記録し、GLAYのオリジナルアルバム最初のダブルミリオン達成となりました。1998年には、第40回日本レコード大賞においてベストアルバム大賞を受賞し、音楽業界でも高い評価を得ました。

収録曲について

アルバムに収録される楽曲は、それぞれが独自の魅力を持っています。代表曲の1つ「YOU MAY DREAM」は、CMやイベントでのテーマソングとしても使用され、ガレージバンド風のエネルギー感あふれる一曲です。また、「SOUL LOVE」はタイアップのキャンペーンソングとして期待され、PVではメンバーの自然な笑顔が印象的です。このように、楽曲によってバラエティ豊かな印象を与え、聴く者を惹きつけます。

さらに、「pure soul」はこのアルバムのタイトル曲であり、発売されたシングル「HOWEVER」とは兄弟曲として位置づけられています。歌詞やメロディも優れた登場人物の感情を描写し、聴く者に深い感動を与えます。

アンソロジー版の登場

2018年7月31日には、『pure soul』の復刻盤『pure soul Anthology』がリリースされました。このアルバムには、当時のデモ音源や未発表曲も含まれ、ファンや新たなリスナーにとっても貴重な作品となっています。独自のリミックスやリマスタリングされた楽曲は、新鮮な感覚でも楽しむことができ、過去の名作を再評価する機会となっています。

まとめ

『pure soul』は、GLAYが新たな音楽的方向性を探索し、同時に彼らの成長を示す重要なアルバムです。音楽性だけでなく、バンドメンバーの人間性や創作への情熱が詰まった作品として、今も多くのファンに愛され続けています。このアルバムが持つ特別な意味は、GLAYの歴史の中でも大きな足跡を残しています。

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